2004年11月22日

ハウルの動く城 IMDb

ハウルの動く城

ふとしたことで突然めぐり逢うかも知れない大切なこと。 気づいていないようで、ずっと待ってたかもしれないこと。 それは必然かもしれないけど、必然を繰り返して成長していく。

なんていうか、難しいです。この話。 原作を読んでないからわからないけど、ポイントとなるイベントが多すぎて、 それを全部詰め込んでみました、という感じ。 だから、序盤の20分くらいの展開がありえないくらい急激なのに、 最後まで考えながら観ないとわからない。 いろんなところに伏線は張ってあるんだけど、よーく考えないとつながらない。

でもね、よく考えるとわかります。 2時間で収めるのはちょっと無理があるけど、やりたかったことも伝えたかったとも。 世の中には酷評もあるみたいだけど、もうちょっと考えてみて欲しいね。 なので、観る価値あり、かな。 今回は戦略的に公開前の情報を制限したみたいだけど、 逆にどういう話なのかを理解してから観たほうがいいかもしれない。 ちょっと原作読んでみようかな、と思っています。

それから、今回は物質の表現がとても豊かです。 特に水と金属が。 もし余裕があればそのへんの表現も気をつけてみるといいかもしれません。


2005年1月30日

Phantom of the Opera IMDb

公開初日のレイトショウで見てきました、オペラ座の怪人。

ミュージカルを映画にマップするとこのあたりが限界かなあ、 という印象も受けましたが、 ちょっと映画っぽいミュージカルと思って観るぶんには非常によいです。 特に、オープニングの1919年から1870年代に戻るシーンは圧巻です。 これは映画じゃないとできないかっこよさで、必見です。

あとは、ファントムの生い立ちなんかも(原作どおり?)描かれているので、 そういうところなんかもぐっと来るんじゃないでしょうか。 ああ、マスカレードのシーンもとてもすばらしいですね。

2005年7月17日

星になった少年 IMDb

人間って、言葉を自由に操る能力と引き替えに、 コミュニケーション能力を失ったのではないかと思う。 言葉を過信して、本当に通じ合うためのすべを失ったというべきか。

というわけで、またもや公開初日のレイトショウで観てきました。

実話に基づく話なので、テーマをどうこう云うものではないと思うのですが、 敢えて云うなら「コミュニケーション」でしょう。 親子(特に母と息子)のコミュニケーション、 人間と象のコミュニケーション。

大学生だった頃、いや、高校生の時かな、 人とのコミュニケーションについて考えたことがあります。 言葉なんて伝えたいことをサンプリングしたものにすぎない。 だから、言葉の限りを尽くして「言葉」の周辺に漂う本当の意味を伝えよう。 そうして言葉と言葉のあいだに存在する意味が伝わるようになったとき、 最小限の言葉で最大限のコミュニケーションを生み出せるはずだ。 この映画は数十年前の、そんな考えを思い出させてくれました。 言葉をどれだけ尽くしても伝わらないことがあるけど、 言葉が無くても伝わることがあるよね、やっぱり。 ラストで佐緖里が云う「あの子のこと、ぜんぜんわかってなかった」という台詞、 でも実は十分に伝わってたからこそ生き方を認めることができるし、 テツが佐緖里の想いを十分に理解することもできたのでしょう。

さて、それ以外のところでは。 まず、注目の柳楽優弥くんですが、実際に観てみてカンヌを納得しました。 観るものが吸い込まれるような魅力。 それは芝居がどうこうではなく、彼が先天的に持ち合わせたものでしょう。 どうかこの眼のまま、すばらしい俳優になってほしいと思います。 それから、音楽。 教授の音楽ってことも見どころというか聞き所だと思いますが、 映像に溶け込んで意識させないような、 でも着実に映像を後押しするような、そんな音楽でした。 邪魔しないからストーリーに集中できる、 でも今、サントラを聴くとストーリーが鮮やかによみがえるに違いない。 さすがのひと言です。

というわけで、時間があれば是非とも観にいってください。 ハンカチをお忘れなきよう。

2005年7月30日

亡国のイージス IMDb

たとえば、最近よくニュースで聞くようになった少年犯罪。 親や友人、あるいは路上で生活してる人を殺すなんてニュース、 TVでみるたびに「昔はあまり聞かなかったよなあ」なんて思う。 こんなことが頻繁に起こる世の中は、 やっぱり平和に対する感覚が麻痺してるんだろうね。

というわけで、またもや公開初日のレイトショウです。

防大生の論文は若さだけで突っ走ってあまりに短絡すぎるけど、 上でも書いたとおり、やっぱり平和に対する感覚は鈍ってるんだと思う。 今年は戦後60年。 戦争は悪だと云いつつ、その悲惨さの伝承はどんどん薄れている気がする。 大人ですら「ひめゆりの話は退屈だった」なんて文章を入試の問題に出しちゃうくらいだから、 今の時代に生まれた子供には、遙か昔のおとぎ話のように感じられてるのかもしれない。 そして、繰り返される戦争、そこから得られる教訓。 まるで、病に蝕まれて初めて健康の大切さに気がつくかのように、 人間は戦争をしなければ平和の意味を理解できないのか?

ところで、どこぞの新聞でこれを「武装を推進する映画」と表してましたが、 どこまでひねくれた解釈をするとこうなるんでしょうねえ。 確かに自衛隊の抱える専守防衛の矛盾にも触れてるけど、 日本人の、あるいは人間の愚かな面をえぐった映画だと思うんだけどな。

とまあ、いろいろ思うことはあるんですが、 なにも考えなくても純粋に楽しめる映画ではあると思います。 2時間ちょうどくらいなので、無理矢理詰め込んだりした部分も感じられて、 おそらく原作読まないと全貌はわからないんだろうなあとは感じましたが (で、原作買った…思うつぼ?)、 やはりこれだけのキャスティングと自衛隊全面協力で撮影すると、 それなりのものができるんだなあと。

2006年8月 6日

ゲド戦記 IMDb

ゲド戦記、観てきました。

まず、監督の宮崎吾朗氏が宮崎駿監督の長男だと云うことは周知の通りです。 鈴木プロデューサーが吾朗氏を監督として抜擢した際、 駿監督は猛反対したそうで、 制作過程ではほとんど口をきかなかったとか。 クランクアップ後の関係者試写会に突如現れた駿監督は、 後日、人づてで「素直でよかった」という感想を述べられたそうです。 その話を聞いたときは、 「素直とはいったいなんじゃいな」と思ったんですが、 ああ、こういう意味だったのかとわかりました。 確かに素直というか、 良くも悪くも観てるこちらが赤面するような素直さですね。

吾朗監督が駿監督を意識したかという問いに対しては、 物心ついた頃から駿監督の作品に接していたわけで、 そこが原点になること以外はあり得なかった、 という趣旨のことを云っていたと記憶しています。 実際、過去の駿監督の作品を彷彿とさせるシーンが数多く見られました。 原点であって、もちろん強く影響されていることは間違いなく、 第一回作品なのでまあやむを得ないかなというところです。 独自の世界を確立するには数作品の試行錯誤が必要ではないかな。

全体的には、かなりバランスが悪いという印象を受けました。 テンポも悪いし、不必要に説明的なシーンがある一方、 必要だと思われる説明が省かれているような感じ。 これは吾朗監督だけではなくて、 千と千尋の神隠しやハウルの動く城など、 最近のジブリの作品にはこの傾向が強い気がします。 そろそろ昔みたいな絶妙なバランスの作品を観たいなあ。

声優陣はあいかわらずすばらしいですね。 特に田中裕子が秀逸でした。

というわけで、 おそらく若干厳しめの評価が多いのではないかと予想。 吾朗監督の作品はしばらく同様の傾向が続くでしょうが、 その後のブレークスルーに期待したいです。

2006年10月 4日

I, Robot IMDb

ずっと積まれていたDVDを観てみました。

話としてはまあ予想しやすくてわかりやすい。 なのでこれに関しては特に云うことはないかな。

原作は読んでないのでどれくらい変わってるのか分からないけど、 ちょっと2時間にうまく詰め込めてないかなという印象を受けました。 あと、CGが割としょぼい気がする… 2004年の作品だけど、こんなもんだっけ? 特に、終盤で重要になるミシガン湖のシーンがかなりがっかりする。

んー、どうだろう、まあ一度は観てみてもいいかも。